寺院が多く集まる街で注目される供養とは
近年は結婚を機に子供は実家を出て自分の家を持ち、親世帯とは別に暮らす人がほとんどです。そんな親子別々の世帯を持っている場合に避けて通れない悩みが、亡くなった後の供養です。親の多くは子供世帯に負担をかけたくないという思いが強く、お墓を守るというかつては当たり前の行為すら、子供にとって負担になると考えている人が少なくありません。そのため、子供に負担にならないように、生前に自らの供養をあらかじめ決めておく人が増えています。寺院が多く集まる街として知られる京都でも、高齢者から子供に負担をかけずに済む供養の方法についての相談が後を絶ちません。供養の種類も時代と共に多様化してきていますが、中でも多くの人が関心を寄せているのが永代供養です。永代供養の種類は大きく分けて3つで、他の人との合祀と個別墓、そしてロッカー式があります。
それぞれのメリットとデメリット
京都の寺院でも、多くが永代供養を行っています。まず合祀は最も費用が安いのが特徴です。そのため、できるだけ供養費を抑えたい人にはメリットが大きいと言えます。ただし合祀ですから、家族だけに手を合わせられないのがデメリットです。その点、個別墓なら家族だけを永代供養してくれますが、その分、費用は高めですし、墓そのものが劣化していく点も懸念材料です。近年人気のロッカー式は、天候を気にせずお参りできることや墓の劣化の心配がない点などがメリットですが、まずは区画を買うためのまとまったお金が必要です。寺院によってかかる費用や期間も異なりますので、事前によく調べてから選ぶ必要があります。